公益財団法人つなぐいのち基金 助成先取材レポート NPO法人サイエンスリンク

郁文館グローバル高等学校 福祉ゼミとの協働プロジェクト「あいりすプロジェクト」の活動として、公益財団法人つなぐいのち基金の2017年度事業対象の助成先団体 のインタビュ-取材してお伺いしたものをレポートします。


 

私たち郁文館グローバル高等学校の2人は9月22日に公益財団法人つなぐいのち基金の助成先である特別非営利活動法人サイエンスリンクを訪問し、インタビューさせていただきました。

 

■サイエンスリンクとは? 

サイエンスリンクとは子供向けの科学実験を通して科学に触れる機会を寄与する学生が集合してできたNPO法人です。夏休みに子供向け科学イベントを開催するなど、人と科学、そして社会の関係性を小さい子供たちから高校生、あるいは社会人と幅広い人々に伝えていくことを目的にしています。

|運営団体  特定非営利活動法人サイエンスリンク  (HPより引用)
011年夏に第1回を開催したサイエンスコミュニケーション活動(SC活動)を行う学生が一同に集まる大型科学イベント「サイエンスリンク」の運営メンバーが中心となって立ち上げた特定非営利活動(NPO)法人です。第1回開催以来、私たちは子どもたちに科学の楽しさ面白さを伝える活動を行う学生を応援してきました。「サイエンスリンク」と、SC活動を行う学生のスキルアップ・交流を目的とした「ピアレビュー・交流会」の開催を軸に、学生によるサイエンスコミュニケーションをつなげ、広げる活動を行っています。

|活動の目的 (定款より)
この法人は、広く一般の人に、科学技術について、学ぶことの楽しさや意義、また社会的重要さを伝えることを目的とする。上記の目的のもと、体験型科学イベントの企画運営を行うことで、子どもたちに、より科学を身近に感じてもらうことを目指す。また、サイエンスコミュニケーション活動(子供たちや一般の市民へ科学を伝える活動)を行う団体同士、個人同士のつながりを構築し、サイエンスコミュニケーション活動の一層の活性化を目指す。

HP        http://sc-link.net/about/about-npo/
facebookページ  https://www.facebook.com/Link.Science/
twittter       https://twitter.com/sciencelink

 

■ 佐野理事長、角田代表がこの活動を行う理由

多くの人たちに笑顔を届けることがこの活動での1番のモチベーションになっているそうです。
佐野理事長は、彼の幼少期の思い出から、学校やクラス、集団にうまく馴染めない子たちの手助けをしたい、子どもたち皆が楽しい体験をできるようにしたいとおっしゃっていました。

子どもたちのやりたいことを聞いて、子どもたちが好きなように実験や工作をすることで、それが成功したときの自信や主体性を引き出すことに繋がります。なので、子どもたちの「やりたいこと」を尊重することが重要だそうです。

 

■ 夏のイベント「サイエンスリンク」について

サイエンスリンクでは夏に東京未来科学館にてイベントを開催しています。例えば今年の夏には、「サイエンスリンク2017〜つなげよう、ひろげよう科学の輪〜」が開催され、2000人以上の方が来場したそうです。

多くの子どもたちに科学を好きになるきっかけを与え、また、サイエンスコミュニケーション活動を行う学生の成長の場としての役割も果たしてきたそうです。

 

■ サイエンスリンクに活動を通じて見えてきたこと

彼らが実験を共にした子どもたちの中には、小学校に自身の居場所を見つけづらく馴染めない子どもたちや、科学が苦手な子ども、一つの物事に対して集中力が長時間持続しない子どもたちなど様々です。

私たちが今回取材させていただいた現在サイエンスリンクの代表を努めている方にお話を伺いしたところ、サイエンスリンクに訪れる子どもたちにおける共通点は「実験や工作の後のゴールが見えていない」ということが判明しました。

 

■ 日本の教育の現状とサイエンスリンクのチャレンジ

その原因として日本の主の教育システムとしてみんなで同じものを作ろうとする取り組みが挙上できると述べられました。個人で創作したい物は違ってくるため、彼らの興味関心、あるいはオリジナリティや自発性と言った「非認知能力」が発揮できず、子どもたちは苦戦している現状がわかりました。

そこで前述した通り、科学実験の機会を子どもたちに授与し、オリジナリティを引き出すことに成功したのがこのNPO法人でもあり、学生による社会的な教育系ベンチャー企業とも言えるサイエンスリンクさんでした。

 

取材を通じて学んだこと

私たちは今回の取材から、子どもたちはただ嫌いだから科学、あるいは他科目を勉強しないのではなく、不明確なゴール設定のせいで不参加になっていると学びました。子どもたちにおいて必要なのはみんなで同じゴールを与えるのではなく、個々に適した作品づくり、ゴール設定や時間配分が不可欠だと考えました。
そして、子どもたちの自己肯定感をいかに引き出し、自信を失わせないように子どもたちとどう関わることができるのか。そのように子どもたちが一人ひとり輝くことができる場を寄与するのが「科学」だと学ぶことができました。 (N.I &S.M)

※ 高校生のプライバシー保護のためイニシャルとさせていただいています。

 


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